次々に店じまいするヘッジファンド

次々に店じまいするヘッジファンド

今年は新型コロナ禍という想定外のことが起こったために、窮地に立たされている著名なヘッジファンドマネージャーがたくさんいることは何度かご紹介していますが、何が起こるのか?まったく予測がたたないのが相場です。

にもかかわらず、トレードがうまくいきさえすれば、一攫千金、スターになれます。

 

ヘッジファンドとして成功するのはプロ運用者にとっては最大の夢ですが、長い間生き残っているヘッジファンドマネージャーは一握りで、消えて行ってしまったり、リタイアしてしまったり、十分な資産を作ったので、お客に資金を返却して、自己ファンドあるいは自分のファミリーのファンドとして「成りを潜める」ファンドマネージャーもいます。

そういうヘッジファンドマネージャーが最近増えてきています。

 

他人の資産を預かることは、管轄官庁の審査を受け、年に4回の決算報告(全員ではありませんが)、その他常に厳しくなる規制に合わせてファンド管理も法に準拠して取り進めていくなど煩雑なことも大変多くなります。

コンプライアンスオフィサーなど管理の専門家を雇って任せてしまうことにすれば良いのですが、それでも、投資資金を出す顧客のことも気にしなければなりません。

投資家たちのご機嫌もとらねばならないし、お役所にも、税務署にも目をつけられないようにしっかりと管理する必要がいつもあります。

 

ただ、過去数年間ヘッジファンドはあまり成績が良くなかったことも事実です。

異常なボラティリティの増加、市場を支えようとするFRBの動き、などなど歴史的なデータをベースにしたアルゴでも上手く捕まえられない動きをするマーケットにかなり手こずっていたからです。

有名なヘッジファンドマネージャーのなかでも、Leon Cooperman氏、Eric Mindich氏、またJonathon Jacobson氏など、顧客に資金を返却して、ヘッジファンド会社を閉じて自分のファミリーオフィスに変えたマネージャーたちがたくさんいました。

 

少し古い話になりますが、1992年に英国銀行に打ち勝ったことで名を馳せたジョージ・ソロス氏も、最近では自己資金だけ運用することで、統括官庁へのレポート義務やさまざまな煩雑な規制を免れていました。

 

そんな成功組で目立たないようになる道を選んだヘッジファンドマネージャーの一人にJohn Paulson(ジョン・ポールソン)という人がいます。

ポールソン氏は2008年のサブプライム危機を予測して大儲けしたことで有名です。最も多額の所得税を支払ったヘッジファンド・マネージャーとして有名です。

 

そのジョン・ポールソン氏の名前を最近ではあまり聞かなくなっていましたが、あまりトレードがうまく回っていないらしく、ヘッジファンドを閉じて今後は自分のファミリーのお金のみを運用するプライベートファンドとしてやっていくと7/2のウォール・ストリート・ジャーナルが伝えています。

 

ポールソン氏が投資家の資金を返却して個人オフィスにするだろうとは、巷では予想されていました。

というのは、ここのところ収益も落ちていて運用ファンドの資産が目減りしつつあったからです。

もっとも、昨年はだいぶ良くて彼のファンドは30%もプラスにもなったのですが、今年はコロナのせいで、これまで10%以上ダウンであると言われていました。

 

彼のファンドへの投資家たちは、かれこれ10年くらいは資金を引き揚げる傾向にあったのですが、Paulson & Co.の運用資産は2011年には実に380億ドル(4兆1千億円)まで膨れていましたが、昨年はついに4分の一以下の90憶ドル(9,675億円)以下に下がって来ていたようです。

 

ポールソン氏は他の多くのヘッジファンドマネージャーと比べ少し変わり種です。

ニューヨークのクイーンズ生まれで、ポールソン氏は1994年に37歳で自分のヘッジファンド会社を立ち上げましたが、数年間は泣かず飛ばずでした。

変わり種というのは、彼がイベント・ドリブン(event driven)というカテゴリーのヘッジファンドマネージャーだからです。

 

大和証券によると、

「イベント・ドリブンとは、ヘッジファンドの投資手法のひとつで、企業の合併・買収、再編・提携、新商品開発といった企業の将来や業績などを大きく左右するようなイベントが発生することを予想してポジションを取る運用手法。

例えば、買収されることが予想される企業、新薬開発に成功しそうな製薬会社に対して、成功が見込まれる場合は買い持ちのポジションを持ち、失敗が見込まれる場合は売り持ちのポジションを持ちます。

この手法を取るヘッジファンドの運用者には投資先企業の事業に対する深い理解と強い情報収集力が求められるため、投資にあたっては運用者の経歴や過去の運用成績を入念にチェックする必要があります。」

とあります。

 

いわば、裁定取引人の専門家としてポールソン氏は、より高い買収入札を受ける可能性が高い企業に賭けて、それなりの成績を出し続けてきました。

そして、彼を一躍有名にした時代が近づいてきていました。

2006年初頭になって米国の不動産価格がとてつもなく上昇しているのをみて、この動きは続かないと読んで、彼はCDS(credit-default swaps)をファンドの資金を用いて大量に購入し続けたのです。

 

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)という3文字熟語の意味ですが、ウィキペディアによると

「クレジット・デフォルト・スワップは、デリバティブ、特にクレジットデリバティブの一種。

特定の会社等が倒産したとき等に、一方の当事者から他方の当事者に、あらかじめ定められた範囲の金額が支払われる。銀行の自己資本比率を高める手法の一つとしても利用される。」

と解説されています。

 

要するに、倒産しそうな会社にCDSといういわば保険をかけておいて思惑通り倒産した場合はお金が入ってくるというものです。

サブプライム・ローンの焦げ付きに賭けて大成功したのです。

 

ポールソン氏はこれで、桁違いの利益を上げたのです。

2007年、2008年の2年間で顧客や従業員のために挙げた利益が200億ドル(2兆1500億円)と言われています。

ポールソン氏個人に2007年に支払われたフィーは約40億ドル(4,300憶円)近くで、金融市場史上最大の1年間の支払いとなりました。

 

ポールソン氏は、その後ゴールドのトレードでも大成功をおさめ、一時ポールソン・アンド・カンパニーは世界最大のヘッジファンドの一つとなりました。

大成功後本人は$1.5 billion(1,612億円)もの連邦税と州税を支払っています。

これでも有名になっています。

 

ただ、その後は空回りが続き運用資産も90憶ドル(9,675億円)以下まで下がって来て、ファンドをたたみ個人オフィスに変えることにしたとのこと。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、

「1つの章が閉じられますが、私にとっての新しい章の始まりです。今後とも、金融市場に積極的にかかわっていくことを楽しみにしています」

とポールソン氏は投資家に最後の手紙の中でそう書いたそうです。

著者プロフィール

memo
ウィンインベストジャパン( https://win-invest.co.jp/ )
齊藤トモラニ 老舗FXスクール代表。
FX会社主催のセミナー講師としても活躍する。
著書に『簡単サインで「安全地帯」を狙うFXデイトレード』
ロンドンfxの松崎美子さんと一緒にYouTube「fxの流儀」を配信中
<FXの流儀youtubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UC30w5H2MGSs6wP1YFjPeXBg

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