ユーロロングがたまっている

ユーロロングがたまっている

 

シカゴ商品取引所(Chicago Mercantile Exchange, CME)のIMM部門(International Monetary Market)で取引されているユーロ先物(対ドル)の投機家のロングポジションが取引所始まって以来の一方的なロングポジション(=買い越しポジション)になっていることがわかりました。

COTレポート(※)と呼ばれるこの数値は米国の金融庁に当たるCFTC(※)が証券会社に義務付けているもので、トレーダーたちの保有しているポジション量の統計値です。

一番直近では、8月4日(火曜日)の引け値ベースでユーロは180,600枚のロングになっているとのこと。

1枚は125,000ユーロですから、FXトレーダーになじみのある言い方をするとEURUSDが26億6,000万通貨ペアのロングが投機家によって持たれているということになります。

インターバンク式に言うと2,660本ロングということになります。

 

COTレポートというのはCommitment of Traders(建玉ポジション)のことで、トレーダーたちの手持ちのポジションレポートのことです。

トレーダーたちはロングしているのか、ショートしているのか?という情報の集大成がこのCOTレポートに当たります。

このレポートは米国の金融庁にあたるCFTC(Commodity Futures Trading Commission、商品先物取引委員会)が米国時間毎週金曜日午後に出しますが、基本的に米国の取引所がその週の火曜日の取引終了後に証券会社はCFTCに各トレーダー達のポジションを報告することになっています。

 

火曜日ベースのデータが金曜日に発表されるので、3日間の遅れが生じるのはデータの都合上仕方のないことですが、それでも通常であれば大筋には大きな差はないでしょう。

ということで、このデータは特にスイングトレーダーには非常に有用なのです。

ショートがたまっていれば、投機家たちは短期的にカバーする必要が必ず出てきますし、ロングが過多になっていれば、どこかで必ず利益確定のための売り注文が必至だからです。

今回はロングが異常にたまっているということです。

取り引き所始まって以来のサイズです。

 

ここで、半年前のユーロと株価市場を振り返ってみたいと思います。

新型コロナ感染者がイタリアで初めて発見されたのが2月15日でした。

この時、ユーロのショートポジションは(2月11日ベースで)85,700枚のショートでした。

この時の米国ダウは29,398ドルと今年の高値を付けていたのですが、程なく株価は急落、ドルも急落を始めました。

ユーロは10日後の2月25日には114,000枚のショート(売り越し)まで急増していたのですが、それが今年のユーロのショートポジションの最大値でした。

EURUSDのチャートをみてみますと、その日の終値は1.08816でした。

それ以来8月4日まで、ユーロのポジションが大きなショートからCOTレポート始まって以来のロングになったのが直近のポジションです。

1.18015が8月4日のEURUSDの引け値でした。

この間のユーロの値上がりは実に920ピップスに当たります。

 

ここ4週間ほど急激にユーロロングが増えてきていました。

特に直近2週間の急増は凄まじいほどでした。

先々週から先週の増加は32,000枚のロング増、先週から直近までの伸びが23,000枚ものロングの伸びです。

 

さて、ユーロドルと強い逆相関関係にあるドルインデックスの動きはどうでしょうか?

当レポートではドルインデックスについてすでに何回も扱っていますが、為替の先行きのバロメーターになっている最も頼りになる指数がドルインデックス(DXY)ではないかと思います。

これは6つの主要通貨のバスケットで構成されている指数で、1970年代からニューヨークに上場されているもので、最近メディアでもよく取り上げられる指数です。

以前解説したかもしれませんが、重要なのでここに再び掲げておきます。

ドルインデックスは次の6つの通貨のバスケットから出来上がっています。

ユーロ (EUR) 57.6% 、日本円 (JPY) 13.6% 、英ポンド (GBP) 11.9%、カナダドル (CAD) 9.1% 、スウェーデンクローナ (SEK) 4.2% 、スイスフラン (CHF)3.6%から出来上がっています。

 

ユーロが 57.6%も占めているので、ドルインデックスが下がればユーロドルは上がりますし、ドルが下がればユーロドルは上がることになります。

強い逆相関関係にあるからです。

一般的に60~70%のタイミングで逆に動く場合を強い逆相関と言われていますので、ドルインデックスとユーロドルはかなり強い逆相関といってよいでしょう。

 

先週の8/5のレポート【ドル安続くか】で中長期的にドルが売られる理由を7つばかり上げておきました。

その7つとは次の7つです。

 

  1. FRBの無制限介入でドル価が下がるという連想。
  2. 米中対立から中国のデカップリングが進み(最近までは米中対立はリスクオフはドル高であったが、最近は一時的に)ドル安が続く。米株価は外国勢の購買意欲も刺激するので上昇中。
  3. 信用格付け会社による米国のRating下げによってドルが売られるから
  4. 米国10年債利回りはすでに0.5%まで下がって来ているので、金利差によるドル買いのメリットはない。
  5. ドルキャリートレードの加速。金利が低いのでドルを借り、それを売って途上国などの利回りの高い債権、株、通貨などに投資。
  6. エリオット波動理論上の下降C波にいる。下げの波は2021年後半まで続きそうです。
  7. 夏はもともとドル下げ/米国債買い(=長期金利下げ)のシーズン

 

どれもドルベア(=ユーロ高)の理由ですが、中長期的にはバイデン大統領が誕生するとドル高になるかもしれないと締めくくったつもりです。

民主党のバイデン大統領は、増税、それも特に金持ちから、またウォール街に高い税金を払わせる政策をとることで知られていますので、株価には良くありません。

それがバイデン大統領についてのコンセンサスです。

つまり株安=ドル高という流れになる可能性が高いということになります。

一般論ですが、リスクオフ(=株下げ)の時にドルが買われる傾向がみられるからです。

そういう観点で最近の米中関係の先鋭化をみると、毎日のようにリスクオフ材料が出てきていることになります。

先週末から本日8月10日のたった3日間だけでも、トランプ大統領はテンセントのWeChatとByteDanceのTikTokを45日後から使用禁止とする大統領令に署名しました。

また金曜日はキャリー・ラム香港行政長官を含む11名の中国高官の米国資産を凍結、米国への渡航禁止などを決定しました。

先週末8月7日にドルが底値から急騰して引けた理由がまさにこの2つの決定によるものと解釈されています。

さらに、昨日8月9日には1979年以来台湾と国境のなかったトランプ政権のアザー厚生長官が4日間の予定で台湾を訪問していることが伝えられています。

これに対し中国が猛反発というニュースが流れました。

過去40年間で米国政府から最も地位の高い閣僚の訪問であるそうです。

 

ユーロドルを大きくロングしている投機家の立場に立って考えてみましょう。

ここはいったんロングポジションを外しておいた方が良いか?!と考えるには十分な理由かもしれません。

著者プロフィール

memo
ウィンインベストジャパン( https://win-invest.co.jp/ )
齊藤トモラニ 老舗FXスクール代表。
FX会社主催のセミナー講師としても活躍する。
著書に『簡単サインで「安全地帯」を狙うFXデイトレード』
ロンドンfxの松崎美子さんと一緒にYouTube「fxの流儀」を配信中
<FXの流儀youtubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UC30w5H2MGSs6wP1YFjPeXBg

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