年金2,000万円問題

年金2,000万円問題

もう1年ほど前になりますが、「老後2,000万円問題」という言葉が有名になりました。

長生きリスクと少子高齢化、人口減少から、日本はいずれ現役世代が引退世代を養っていけなくなり、従って今後は「公的年金だけでは老後に2,000万円不足する」と金融庁が2019年6月3日に発表したことに端を発して大きな社会問題となりました。

日比谷公園でのデモ隊の勢いに押されたのか麻生大臣はその報告書を受け取らないと言っていました。

 

海外ではどう伝わっているのか、2019年7月19日のウォール・ストリート・ジャーナルの日本語版にこんな記事が出ていました。

日本では95歳まで生きるには夫婦で2千万円の蓄えが必要とした金融庁金融審議会の6月の報告書が、参議院選挙を揺るがし、投資への関心を呼び起こしている。

日本では長年、退職者は公的年金に頼ってきた。ある週末に都内で開かれた資産運用セミナーは、投資の初心者でにぎわっていた。

印刷会社で営業を務めるカンダ・ミツグさん(28)は、株投資で老後の資金をためることを検討しているという。

「私の世代は将来退職した時に年金があるかどうかさえわからない」

ファイナンシャルアカデミーが主催する4時間の無料セミナーに参加したカンダさんはこう話した。

政府は長年、税制優遇制度や手数料引き下げを目的とした規制緩和などを推し進め、貯蓄を投資商品に向かわせようとしてきた。

しかし、日本人はリスクを嫌う国民性のため、金融資産の半分以上を利息がほぼつかない銀行口座に預けている。

一方、米国人は資金の半分以上を株などのリスク資産に投じている。

という内容でした。

 

「日本人はリスクを嫌う国民」ということですが、バブル期金利が5~8%もあったころは、投資が嫌いでも、貯金していれば7~10年で100万円が200万円になったものです。

(もっとも株も買っていれば必ずもうかるという良き時代でした。)

 

金融審の2000万円という数字は、社会保障給付が大半を占める夫婦の収入が月平均20万9198円で、支出を差し引いて月平均で約5万円が不足するという計算に基づいているようです。

結局1年前に吹き上がった「老後2,000万円問題」は、のど元を過ぎ去った今は、あれ以来議論が進まない中うやむやになってしまっています。

金融庁は、銀行や証券業の活性化、同時に日本人の投資を活性化しようとの意図であのような問題提起をしたとのことですが、その問題提起の仕方が悪かったことで、思わぬ形で社会的不安材料を提供してしまったことになりました。

 

それで、結局年金は足りるのか?

という答えですが、答えは「YES」です。

国は再び、野党やマスコミにつつかれるのが嫌なのかこの議題を取り上げません。

結局支払ってきた保険料に見合った保険料が年金として支払われることになっているので、もちろん「足りる」と考えられます。

生命保険やがん保険と同じ理屈で、保険料(プレミアム)を払い続ければ支払われるということになります。

年金の受け取りは60歳から70歳の間にスタートすることになっていますが、繰り下げ(受け取りをなるべく遅く)すれば受取額は大きくなり、インフレも加味されて上下するようです。

平均的な寿命が延びた場合の調整もされますので、結局は受け取れる高齢者の半分の人が早めに亡くなった場合には長生きしている人に回される仕組みになっています。

長寿化すると、半分の人が亡くなる平均年齢は上がってきますので、年金のスタート時点が遅くなっていくと思いますが、年金が受け取れなくなるリスクはないというのが実体かと思われます。

 

さて、GPIFは国民から受け取った年金を運用していますが、4-6月期は収益率も8.30%プラスで過去最高、運用資産残高も回復しました。

1-3月は国内外の株価の下落で18兆円の赤字を計上したので、2019年度は8兆6000億円の赤字でした。

ただ、その後の株価の戻しで1-3月期からV字回復しており、4-6月期の運用益は12兆4868億円となりました。

3月には運用資産が150兆円まで下がって来ていましたが、今年度の第一四半期は162兆円に回復しています。

7-9月はまだ株が上昇していますので利益が出ることになると思います。

日本のマスコミは1-3月期の大赤字の結果に対してあまり騒ぎませんでしたが、ようやく耐性がついてきたかなと思います。

結局長い意味では株は上がるので、GPIFの資産は上昇するのです。

 

GPIFの投資は投機ではないので何10年という単位の長期投資なので、四半期のアップダウンの結果で判断しても何の意味もありませんし、マスコミや野党が騒ぐのは百害あって一利無し、と思います。

日本の義務教育で正しい投資教育が行われていないことに問題があるのかもしれません。

 

GPIFは投資対象を国内債券25%、国内株式25%、外国債券25%、外国株式25%のポートフォリオを組んでいますが、債権はすでにゼロあるいはマイナスであるので、利回りを求める投資の対象としてはまことに適切ではありません。

ただ、低金利が今後ともしばらく続くと考えられることから購入する国債のキャピタルゲインはまだ狙えるかもしれません。

ただ、今後とも、株価が上昇し続けるとは限りませんので、株価の下げをヘッジできるに足るリスクオフに強い投資対象を拡大する必要はありうるのではないでしょうか。

 

8月7日のブルームバーグによると、

ピクテ投信投資顧問の松元浩常務は、「GPIFが今回の戻り相場をしっかり取れているのは、下がった局面でもリスクを落とさなかったから」との見方を示したうえで、「年金運用は本当に長い目でみないといけないことをちゃんと分かっている」と述べた。

新型コロナの影響で世界的に低金利環境が長く続くと思われ、今すぐにではないにせよ「債券運用に代わる何かを見つけていかないといけないだろう」と指摘した。

と伝えています。

 

最近、バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット氏が第2四半期に銀行株を売り、(コモディティ嫌いのバフェット氏ですが)金(ゴールド)と金鉱山会社株を買ったと伝えられています。

前出の松元浩氏の「債券運用に代わる何か」の答えはこれではないでしょうか?

低金利が続きそうなので、銀行はそれほど儲からないだろうということで、銀行株からは足を洗い、来るべきリスクオフとバランスシート拡大によるドルに対する信認低下のリスクに備え、金と金鉱山株を購入したものと考えられます。

銀行株ではWells Fargo、J.P. Morgan、Goldman Sachs、New York Mellonなどを売り、金と世界2位の金鉱山会社であるBarrick Gold社を購入しているようです。

長期投資家のバフェット氏がとった新しいポジションなので、GPIFも前向きに検討した方が良いのではないでしょうか?

著者プロフィール

memo
ウィンインベストジャパン( https://win-invest.co.jp/ )
齊藤トモラニ 老舗FXスクール代表。
FX会社主催のセミナー講師としても活躍する。
著書に『簡単サインで「安全地帯」を狙うFXデイトレード』
ロンドンfxの松崎美子さんと一緒にYouTube「fxの流儀」を配信中
<FXの流儀youtubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UC30w5H2MGSs6wP1YFjPeXBg

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