金の需要は強い

【金の需要は強い】

昨晩8月27日のジャクソンホール・オンライン会合で(実際はFRBの臨時会合直後の新たな指針表明公演として)パウエル議長が「2%のインフレターゲットは平均値なので、オーバーシュートすることを許容する」旨を言明しました。

これを受けて一瞬金価格は1950ドル以下から1985ドルまで急騰し、その後1941ドルまで急落して引けました。

一方、米国債10年金利は0.675%から一瞬0.649%まで下がり、その後すぐに上昇して0.754%まで急反騰して引けました。

最近の米国のインフレは1%を切ってきていますし、コロナを脱出して、経済が回復しても1.7%程度の上昇しか期待できないということで、思い切った政策変更に出たと思われます。

結論から先に行ってしまうと、FRBの量的緩和はさらに続く可能性を示唆していることで、株価はさらに上昇する可能性が高くなってきたように思います。

 

さて、大きな投資家やヘッジファンドの間で最近金(ゴールド)を買う動きが目立ってきています。

1億ドル(106~7億円)以上の大きいヘッジファンドは四半期ごとに自分のポジションを公開せねばならないという米国金融庁にあたるCFTCの規制(Form 13Fとよばれています)があるので、彼らがいつもどんなポジションを持ったのかを知ることができます。

第2四半期にウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが金と、金鉱山を買っていたという報道がありました。

投資対象としては基本的に配当がつかない貴金属が嫌いなバフェット氏が買ったということで話題になりました。

もっともバフェット氏は同時に、カナダの世界大2位のBarrick Goldという金鉱山会社の株も購入しています。

Barrick Goldの2,090万株を1株当たり$26.95でトータル5億6,350万ドル(600憶円)支払ったと伝えられています。

 

それに続き世界一のヘッジファンド・マネージャーであるレイ・ダリオ氏が金を4億ドル(426億円)以上購入したと伝えられています。

レイ・ダリオ氏については以前世界一の資産規模を誇るブリッジウォーター・アソシエイツ(2018年現在預かり運用資産は断トツの1,230億ドル(13兆1,600億円))の創設者でCEOであることで以前ご紹介しました。

もっとも金を買うと言っても金の現物を買ったわけではありません。

金は光っていてそばにおいておけば楽しめますが、盗難リスクもありますので、保管コストは馬鹿になりません。

前出のForm 13Fによれば、ブリッジウォーターが買ったのは金(ゴールド)のETF(イーティーエフ)です。

 

ETFとは、NEXTFUNDというサイトの説明によれば

ETFとはExchange Traded Fund の略で、日本語では「上場投資信託」といいます。ETFは日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の指数に連動するように運用されている投資信託の一種ですが、証券会社に口座を開けば、株式同様手軽に売買できます。

というものです。

ETFは購入コストも安く人気のある上場投資信託です。

レイ・ダリオ氏が自社で購入した金とは、米国の2つの金のETFです。

iShares Gold Trustと呼ばれるETFとSPDR Gold Trustと呼ばれるETFです。

レイ・ダリオ氏は第一四半期にもすでに金ETFをロングしていました。

第一四半期の保持している額は6億ドル相当(639億円)だったのですが、第2四半期には9億1,430万ドル(973.7億円)まで増やしています。

 

なぜ著名な投資家やヘッジファンド・マネージャーが金を買うのでしょうか?

 

ヘッジファンドの投資対象は短期トレード(=3か月くらいで損失、利益を確定する)ポジションだけではありません。

60~80%は長期のロング投資であるのが通常です。

残りは短期トレードです。

これまではそのメインの長期投資対象は通常、国債だったのですが、今や先進国の国債でうまみのある金利を払ってくれる国債は存在しません。

金も金利はつかず、配当もありませんので、ゼロ金利の国債と条件が同じになったと言ってよいでしょう。

いえ、金(ゴールド)の方の利点のほうがすでに大きいかもしれません。

つまり金(ゴールド)は紙くずになるリスクはありませんが、国債は特別な場合は紙くずにならないとも限りません。

その点では金です。

これまでは、好況の時は(リスクオン)リスクをとって株式や先物に投資する比率を増やし、不況の時は株式や先物からお金をはがして国債に回すというのが常でした。

もっとも、分散投資の投資対象の中には大抵は金(ゴールド)は含まれていますので、最近金を始めて買い始めたというよりはトータル資産の金の比率を大幅に増やし始めているということのようです。

 

ちなみに60~80%の長期投資の対象として金(ゴールド)のシェアだけが増えているということではなく、ビットコインに着目しているヘッジファンド・マネージャーも増えてきているようです。

 

さて、金価格は7月末に2,000ドルを突破してきましたが、1週間後の8月7日から急反落し始めています。

7日の史上最高値が1オンス当たり2,089.20ドルまで到達しましたが、その後1,894ドルまで下げて現在調整の動きで横横に推移しています。

たった3日間で9%の下げでした。日本でも8月7日に史上最高値1グラム当たり7,769円(田中貴金属税込み小売り価格)を付けてから急反落しましたが、今は落ち着いています。

この7年ぶりの金の大きな急落とともに米国の長期金利が急騰し始めており、8月初旬の0.5%台から直近では0.783%まで上昇してきています。

 

なぜ金価格が落ちたのでしょうか?考えてみたいと思います。

バフェット氏やダリオ氏が買ったのは第2四半期でしたが、第2四半期の金価格のレンジは1オンス当たり1576ドルから1788ドルの範囲でしたので、まだ今のレベルは10~15%高いレベルということになります。

 

伝統的には金はよくインフレに対する良いヘッジとして理解されています。

金が上昇している場合、市場がこれから来る「インフレを嗅ぎ分け」ていると言えるかもしれません。

1970年代の中東石油戦争をきっかけとした西欧での高インフレ時に金価格は暴騰しています。

また2,000年から起こったITバブルの時も金価格は上昇してきたことで、それが証明されます。

その点で昨晩8月27日のジャクソンホール・オンライン会合でのパウエル議長の発言は、FRBの政策を大きく変える転換点になったと言えます。

 

FRBの量的緩和で輩出されるドルが増えるわけですから長期的にはインフレになることは当然の帰結でしょう。

ということはドルの価値は長期的には下がらざるを得ません。

ドル価が下がれば、いつも逆相関で動く金価格は上がるということになります。

 

もう一転は長期金利が昨日のパウエル発言で一時的に急騰したのですが、これは良い金利の上昇ではありません。

FRBの量的緩和がこれまで以上に続くことになりますので、FRBのバランスシートはさらに拡大していくことが確実です。

つまり、ドルに対する信認が落ちていくことの連想で、10年国債が売られ(債券下落は長期金利が上昇と同義です)金利が上がったわけです。

従って長期的にはドルの価値を上げるような動きにはなりにくいと思います。

つまりドルは長期的には売られると思います。

 

なので、短期的には金(ゴールド)はもう少し下がる可能性がありますが、昨晩のパウエル議長の新政策声明の発表で金の上昇タイミングはこれまでより少し早くなったのかもしれません。

著者プロフィール

memo
ウィンインベストジャパン( https://win-invest.co.jp/ )
齊藤トモラニ 老舗FXスクール代表。
FX会社主催のセミナー講師としても活躍する。
著書に『簡単サインで「安全地帯」を狙うFXデイトレード』
ロンドンfxの松崎美子さんと一緒にYouTube「fxの流儀」を配信中
<FXの流儀youtubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UC30w5H2MGSs6wP1YFjPeXBg

AkiFXキャンペーン実施中【8月】

AkiFX(当サイト)の専用バナーから口座開設するとキャッシュバックキャンペーンに参加できます。

AkiFX特別タイアップキャンペーンもあるので、この機会に新しいFX会社を試してみてはいかがでしょうか。

※以下の専用バナーからどうぞ↓

最大57,000円キャッシュバック(+5,000円UP

当サイト限定!最大53,000円キャッシュバック(+3,000円UP

当サイト限定!最大57,000円キャッシュバック(+3,000円UP
トレイダーズ証券[みんなのFX]

当サイト限定!最大505,000円キャッシュバック(+5,000円UP

最大30,000円キャッシュバック
SBIFXトレード

最大30,000円キャッシュバック

最大30,000円キャッシュバック

最大30,000円キャッシュバック

最大508,000円キャッシュバック
FXプライムbyGMO

最大50,000円キャッシュバック
LINEFX_通常

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です