アーカイブ:4月8日 主なニュース

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■米経済は目標に程遠く、支援策「当面」必要=FOMC議事要旨
米連邦準備理事会(FRB)が7日に公表した3月16─17日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、経済は改善しているものの、FRBが見据える目標の達成には程遠いほか、新型コロナウイルスによるリスクが根強く、先行きはなお「極めて不確実」という認識で一致した。
議事要旨では、FRBが支援策の引き揚げを検討できるほど状況が改善するまで「しばらく時間がかかる」と指摘。メンバー数人は早ければ来年にも利上げが必要になり得るとの考えを示唆したものの、全般的に利上げに対する緊迫した雰囲気は広がらなかった。
労働市場は改善する一方、依然としてコロナ禍の影響を受けており、物価は持ち直すとしても来年には沈静化すると予想。最近の米国債利回りの上昇は「経済見通しの改善を反映したものと一般的に考えられる」とした。
事実上のゼロ金利と月額1200億ドルの債券購入という現在の政策が金融の安定性にリスクを及ぼし得るとみる向きは数名にとどまった。メンバーらは「概して、今後数カ月および中期的に力強い雇用の伸びが続くと予想」する一方、「FOMCの広範かつ包括的な目標である最大雇用の達成には程遠い」と指摘した。
また、基調的なインフレ圧力は依然として弱く、1月までの消費者物価指数(CPI)の伸びは2%を大幅に下回っていると認め、インフレ率が長期的に平均2%となり、長期的な期待インフレ率も同様の水準にしっかりと固定されるよう、しばらくの間は2%を適度に上回るインフレ率の達成を目指すとした。
こうした中、大規模な金融緩和をどのくらい維持するかを巡って、この日はFRB当局者から異なる意見が出された。
シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、年内に不快なインフレ高進が見られると予想されるものの、物価の伸びが再び2%を割り込まないよう注意すべきと主張。FRBは量的緩和の縮小を決定する前に目標に向けた進展を確認する必要があり「忍耐強くならなくてはならない」と語った。
FRBのブレイナード理事も、見通しが明るいとはいえ、雇用と物価の目標が確実に達成されるまで行動を起こさないというのがFRBの新たな姿勢だと指摘。今後数カ月間「成長や雇用、物価でかなり良い結果が期待できる」としながらも、実際にデータで確認する必要があり、現実問題としてコロナ禍の影響でなお何百万人もの雇用が失われている中で「道のりはまだ長い」と述べた。
一方、ダラス地区連銀のカプラン総裁は、低金利や資産購入が市場の行き過ぎた動きや不均衡を助長しかねないと警告。FRBはコロナ収束後、直ちに景気支援策の縮小に着手すべきとし、まずテーパリング(量的緩和の縮小)を実施し、来年には利上げに向かうほか、両方を同時に行うを選択肢もあり得ると訴えた。
ブラックロックの米州債券部長、ボブ・ミラー氏は、経済が継続的に進展していることと、危機を想定した政策を維持するというFRB独自の主張との間にあるギャップをFRBがこれ以上隠し通すことはできないと指摘。「緊急事態でないにもかかわらず、FRBは緊急時と同様のスタンスを維持しているが、改善の度合いを認めようとしない姿勢はますます困難になっているようにしか見えない」とし、おそらく6月の政策決定会合までにスタンス変更を余儀なくされる可能性があるという見方を示した。
(主な発言)
・ガイダンスを頻繁に再調整する必要はない。
・大幅な進展までにはしばらく時間がかかる。
・公衆衛生上の危機は引き続き多大なリスク。
・パウエル議長がFOMC定例会合待たずに金利を調整することは可能と言及

■米貿易赤字、2月は過去最大 高止まり継続も
米商務省が7日に発表した2月の貿易収支は、景気が他国より早く持ち直す中、赤字額が前月比4.8%増の711億ドルと過去最大に達した。大規模な景気刺激策により米経済は約40年ぶりの大幅な成長を遂げる見込みで、今年は赤字が高止まりする可能性がある。市場予想は705億ドルの赤字だった。
ムーディーズ・アナリティクスのシニアエコノミスト、ライアン・スウィート氏は「財政刺激策に加え、年後半に議会を通過する可能性のあるインフラ投資法案を受け、経済が強まることから、今年と来年は大規模な赤字の継続が見込まれる」と述べた。
輸入は0.7%減の2583億ドルだった。モノの輸入は0.9%減の2191億ドル。輸入の減少は、国内需要の弱含みではなく、供給網の混乱が要因とみられる。資本財の輸入は過去最高だった。産業用資材と原料は2018年10月以来の高水準だった。
石油の収支は19年12月以来の赤字に転じた。原油高が要因とみられる。
輸出は2.6%減の1873億ドルだった。モノの輸出は3.5%減の1311億ドル。季節外れの寒気が多くの地域を覆ったことが要因とみられる。
インフレ調整後の実質的なモノの貿易赤字は991億ドルと、過去最高水準を付けた。1月は961億ドルだった。昨年10─12月期の平均を大幅に上回っており、貿易が第1・四半期の国内総生産(GDP)の押し下げ要因となる可能性を示した。貿易は過去2四半期、GDPを押し下げた。ただ第1・四半期のGDP予想には影響しないもようだ。第1・四半期GDPは現時点で年率最大10%伸びる見通し。昨年第4・四半期は4.3%増だった。

■JPモルガンCEO「米経済、23年まで強い基調」 年次報告
米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は7日、年次報告書に添えた株主への手紙で、米経済について「2023年まで強い基調が続く」と述べた。足元の状況にはついては「パンデミック(感染大流行)の最終局面における陶酔状態」と表現。高い貯蓄と財政出動が景気を押し上げる原動力になるとみる。
ダイモン氏は高い経済成長と緩やかな金利上昇が併存する「ゴルディロックス(適温)」の長期化を予想する一方、2つのリスクシナリオに備える考えを示した。
1つは変異ウイルスだ。感染力が強く、ワクチンが効きにくい変異株が流行し、景気後退に陥るリスクに言及した。ダイモン氏は手紙の中で「安全資産への逃避で株価に悪影響が及び、金利も低下する」と述べ、過度な楽観をいさめた。
2つ目はインフレの高進だ。インフレ率が継続的かつ速いペースで上昇した場合、「市場の予想よりも早く、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを迫られる可能性がある」と述べた。急激な利上げは景気悪化を招くと指摘した上で、高水準の政府債務を抱えたまま状態での景気後退入りは「ネガティブ」と指摘した。
バイデン米政権と米議会はインフラ投資の財源捻出に向けて増税の議論を始めている。ダイモン氏は富裕層に対する増税に賛同したほか、富裕層が恩恵を受けている複雑な優遇税制の廃止を求めた。未公開株ファンドやベンチャーキャピタルについても「政府から補助金を受けている」と主張するなど、税制の抜け穴を塞ぐことによる税収引き上げを訴えた。
バイデン大統領は法人税を現行の21%から28%に引き上げることを公約に掲げていた。ダイモン氏は経済協力開発機構(OECD)加盟国平均が22%と紹介したうえで、米企業に国内投資を促すよう、国際的にみて競争力のある税率にすべきだと強調した。ダイモン氏が所属する経営者団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は3月末、法人税引き上げに反対する声明を発表している。

■アストラ製ワクチンと血栓「関連の可能性」とEU当局
欧州連合(EU)の医薬品規制当局、欧州医薬品庁(EMA)は英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンとまれな血栓症例が「関連している可能性」を認めた。一方、英当局は同ワクチンを30歳未満に投与しないよう勧告した。ただ、両当局とも同ワクチンの接種の恩恵はリスクを上回るとした。
英国、30歳未満にはアストラ製ワクチンを使用しないよう勧告 (1)
イタリアはアストラ製ワクチン接種を60歳以上に限定することを勧告する。独仏も同様の勧告をしている。
ドイツ、アストラ製ワクチン使用を60歳以上に限定するよう勧告へ
EUはアストラ製ワクチンとまれな血栓症例が関連する可能性があるとされた問題に対し、加盟国に協調対応を求めた。EUの行政執行機関、欧州委員会のキリアキデス欧州委員(保健衛生・食の安全担当)は加盟国の保健相との会合で、欧州として協調的なアプローチを策定する必要があると訴えた。
米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は米国内で英国型の変異株が主流になったと述べた。
バイデン米大統領は米国内の全ての地域医療センターにワクチンを配布する方針だ。
米アラバマ州はテキサス、インディアナ両州に続きマスク着用義務化を撤回する。
ハンガリーでは制限を緩和した日にコロナによる死者が過去最多を更新。制限緩和が時期尚早だったのではないかとの懸念が強まった。3月1日に社会的距離ルールを緩和したトルコでは新規感染者が過去最多となった。
メルケル独首相の報道官は、与党キリスト教民主同盟(CDU)のラシェット党首が提案した短期の厳格なロックダウン(都市封鎖)を政府として支持しているとあらためて述べた。
ドイツはロシアのワクチン「スプートニクV」の入手を目指し、同国と交渉を開始する。ロイター通信が事情に詳しい関係者を引用して伝えた。
米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計データによると、世界の感染者数は1億3270万人、死者数は288万人をそれぞれ上回った。ブルームバーグのワクチン・トラッカーによれば、世界全体のワクチン接種は計7億400万回を超えた。

【本日の予定(要人発言・イベント)】

15:00 日本景気ウォッチャー調査(3月)
20:00 フローデン・スウェーデン中銀副総裁、講演
20:30 ECB議事録(3月11日開催分)
0:00 ブラード・セントルイス連銀総裁、バーチャルイベント参加
1:00 パウエルFRB議長、IMF春季会合主催パネル討論会参加
3:00 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、バーチャルイベント参加
6:30 NZ中銀チーフエコノミスト・ハ氏、バーチャル講演

IMF世銀春季会合(11日まで)

【経済指標】

時間 指標名称 前回ドル円変動幅 前回(改定値) 予想 結果
08:01 英国・RICS住宅価格指数 03月 -8.2pips 52.0% 55.0% 59.0%
08:50 日本・国際収支 02月[経常収支] -1.7pips 6468億円 20000億円 29169億円
08:50 日本・国際収支 02月[経常収支(季調済)] 14998億円 10187億円 17947億円
08:50 日本・国際収支 02月[貿易収支] -1301億円 4718億円 5242億円
15:00 ドイツ・製造業新規受注 02月[前月比] -0.5pips 1.4% 1.2% 1.2%
15:00 ドイツ・製造業新規受注 02月[前年比] 2.5% 5.3% 5.6%
15:45 仏・経常収支 02月 +1.9pips -16億ユーロ -26億ユーロ
15:45 仏・貿易収支 02月 +1.9pips -39.5億ユーロ -52.5億ユーロ
18:00 ユーロ・生産者物価指数 02月[前月比] +1.0pips 1.4% 0.6% 0.5%
18:00 ユーロ・生産者物価指数 02月[前年比] 0.0% 1.3% 1.5%
20:00 南ア・製造業生産高 02月 +3.1pips 0.5% 0.4% -1.2%
21:30 アメリカ・新規失業保険申請件数 03/28 – 04/03 -4.9pips 71.9万件 68.0万件 74.4万件

ここまで見て頂きありがとうございました。

 

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