2月13日発表・1月分消費者物価指数(アメリカ)の解説と予想!為替への影響は?

2月13日に発表される、アメリカの1月分消費者物価指数は、その名のとおり物価の変動を表す指数です。物価の推移(インフレの傾向)は中央銀行の金融政策に影響を与え、為替相場に対しても波及するため、トレーダーの皆さんは注目しているかと思います。

この記事では、アメリカの消費者物価指数の概要や為替相場へ与える影響を説明するとともに、今後の景気・経済状況を考慮したうえで、今回発表される1月分の費者物価指数の結果予想をしていきます。

アメリカの消費者物価指数とは

消費者物価指数は定期的に発表されており、その国の物価がどれだけ変化しているかを知ることができます。物価の動きは中央銀行の金融政策にも関わってきますので、トレーダーにとっては重要な指数として注目されています。

消費者物価指数の概要

消費者物価指数とは、消費者がモノやサービスを購入する際の物価の変化を表す指数です。日本やアメリカなど世界各国でほぼ毎月発表されており、CPI(Consumer Price Index)とも呼ばれます。

この指数が上昇すると、その国の物価はインフレ(インフレーション)傾向になっているとされており、物価が上昇している状態になります。逆に、この指数が下落すると、デフレ(デフレーション)傾向にあるとされ、物価が下落している状態になります。

なお経済成長しているときには、適度なインフレが発生するのが一般的です。つまり経済が安定して成長していくためには、緩やかにインフレしていくことになります。

アメリカの消費者物価指数

アメリカの消費者物価指数は、米国労働省労働統計局(BLS)により毎月15日前後に発表されています。全米の都市を対象として調査しており、前年比と前年同月比の値が発表されます。

またアメリカの消費者物価指数には、総合指数(すべての商品を集計)とコア指数(総合指数から食料品とエネルギーを除いて集計)があります。食料品やエネルギーは、時期や気候による変動が大きいため、総合指数から除外したコア指数が別口で発表されています。

アメリカの消費者物価指数の概要

発表元 米国労働省労働統計局(BLS)
発表日 毎月15日前後
発表時間

(日本時間)

夏時間:午後9時30分

冬時間:午後10時30分

発表内容 消費者がモノやサービスを購入する際の、物価の変化を表す指数
対象 前月比と前年同月比

消費者物価指数と為替相場の関係

消費者物価指数は、前月や前年同月と比較してどの程度変化したかを数値で表しており、例えば消費者物価指数の値が上昇すると、インフレ傾向になります。つまり、理論的には、物価が上昇し、小売店等の売り上げが増え、比例するように雇用されている労働者の賃金も上昇するのです。

適度なインフレは景気を拡大させる作用を与えますが、過度にすすむと経済格差の拡大などが懸念されます。物価が上昇し続ける傾向があった場合、中央銀行は物価上昇率を抑えるために金利を上げる政策を取ることが想定されます。

このように、消費者物価指数は、政策金利を設定するために中央銀行が参考にしている指数です。したがって、為替相場に影響を与える重要な指数といえます。

1月分(2月13日発表)の予想値

2月13日の午後10時30分に発表される予定の消費者物価指数は2020年1月のものとなります。なお、この項目では総合指数に関する内容を述べていきます。

予想値は「0.2%」

2月13日発表の2020年1月の消費者物価指数(総合指数)の予想値は、前月比で「0.2%」、前年同月比では「2.5%」です。

過去の予想値と結果、為替の動き

前回(2019年12月)分の発表では、前月比の結果値が予想値を下回りました。また、11月分では前月比0.3%上昇していたため、物価上昇の勢いは少しずつ弱まっていると思われます。

また、発表時点での為替相場は、12月分発表時(1月14日)はドル買いが抑制され一時的に下落。11月分発表時(12月11日)は大きな動きはありませんでした。

2019年1月~2020年1月の消費者物価指数の推移(単位:%)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月
前月比 予想値 0.1 0.2 0.3 0.4 0.1 0.0
前月比 結果値 0.0 0.2 0.4 0.3 0.1 0.1
前年

同月比

予想値 1.5 1.6 1.8 2.1 1.9 1.6
前年

同月比

結果値 1.6 1.5 1.9 2.0 1.8 1.6

 

  7月 8月 9月 10月 11月 12月 2020年

1月

前月比 予想値 0.3 0.1 0.1 0.3 0.2 0.3 0.2
前月比 結果値 0.3 0.1 0.0 0.4 0.3 0.2
前年

同月比

予想値 1.7 1.8 1.8 1.7 2.0 2.3 2.5
前年

同月比

結果値 1.8 1.7 1.7 1.8 2.1 2.3

消費者物価指数の結果予想

新型コロナウイルスの影響や11月、12月の結果から考慮すると、2月13日に発表される消費者物価指数は結果値が予想値を下回る、または予想値と一致する可能性があります。

新型コロナウイルスの影響は?

未だに猛威を振るっている新型コロナウイルスが、アメリカの経済に与える影響が未知数なことから、景気の見通しや金融政策については慎重な姿勢となっているのが現状です。

生産者物価指数(PPI)との関係

消費者物価指数と関係が深い指数に生産者物価指数(PPI)があります。こちらの指数は、製造業者から出荷された時点での販売価格をもとに測定されており、消費者物価指数より数日早く発表されることが多いです。

消費者物価指数と生産者物価指数には一定の相関性があるため、生産者物価指数には先行指標のような意味合いもあります。

しかしながら今回の生産者物価指数は、消費者物価指数より遅い2月19日に発表が予定されています。なお、1月に発表された前回(2019年12月)分は、予想値0.2%に対して結果値0.1%でした。また今回の予想値は0.2%となっています。

予想値を下回る可能性?

2月11日は、アメリカ連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が、下院金融サービス委員会での議会証言で「アメリカ経済が見通しどおりにすすめば、金融政策は現状のスタンスが適切」と表明する見込みで、当面は政策金利を据え置くことが示唆されています。また、新型コロナウイルスの影響を含めて景気や経済状況を注視していくとしています。

これらの情報を勘案すると、2月13日発表の消費者物価指数は、予想値を下回る、または予想値と一致する可能性があり、その場合は、積極的なドル買い材料にはならないと思われます。

しかしながら、今後、懸念が払しょくされたなどの好材料が発表された場合は、トレーダーや投資家はドル買いをすすめる可能性もあるでしょう。

為替への影響

消費者物価指数は為替相場へどのような影響を与えるのでしょうか。ここでは、予想値より結果値が高かった(上回った)場合と低かった(下回った)場合、それぞれの状況に合わせた説明をします。

予想値より高かった場合

予想値より結果値が高かった場合は、インフレ傾向が強い(好景気の傾向がある)とみなされます。前述していますが、一般的にはインフレが進むと物価を抑えるために中央銀行は金利を上げる政策を行い、通貨高になりやすい傾向があるといえるでしょう。

予想値より低かった場合

予想値より結果値が低かった場合は、デフレ傾向にあるとみなされます。小売店などでは商品が売れず労働者の賃金も下がるため、景気は悪くなります。したがって中央銀行は政策金利を引き下げて景気を安定させようとします。金利が下がると、トレーダーや投資家はより金利の高い国で投資しようとするため、結果的に通貨安になりやすい傾向になります。

まとめ

物価の変動を示す消費者物価指数は、アメリカの経済・景気の動向やインフレ度合いを測るために重要な指標です。政策金利も消費者物価指数を参考に決まりますので、トレーダーの皆さんは、2月13日午後10時30分に発表される2020年1月の消費者物価指数の動向を注視しながら取引を行いたいところです。

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