2月14日発表・1月分小売売上高(アメリカ)の解説と予想!為替への影響は?

2月14日午後10時30分に、アメリカの1月分小売売上高が発表されます。アメリカは、GDP(国内総生産)の約70%が個人消費で占められている国であるため、小売業の売上高は景気に直接影響する重要な要素となっています。

為替相場においても景気動向は通貨の価値を左右するため、トレーダーにとっては見逃せない指標となります。この記事では重要な経済指標である小売売上高の概要を説明し、今回発表される結果の予想を行っていきます。

小売売上高とは

小売売上高を知ることは、その国の景気の状況を把握するための近道です。特に、個人消費が経済の原動力となっているアメリカであればその影響も大きくなります。まずこの項目ではイントロダクションとして、小売売上高の概要を説明していきます。

小売売上高の概要

小売売上高とはアメリカの経済指標のひとつでその名のとおり、アメリカ国内の小売業やサービス業の売上高を集計したものです。

調査対象は小売や飲食サービス業の約5,000社としており、毎月発表されています。数ある経済指標の中でも景気に直結しているものなので、公的機関やトレーダーからの注目度が高くなっているのです。

アメリカの小売売上高

小売売上高は、毎月第2週目にアメリカ商務省経済分析局(BEA)が発表しています。アメリカ経済は個人消費がGDP(国内総生産)の約70%を占めていることから、その動向が経済全体におよぼす影響が大きいものとなっています。

小売売上高の値は前月比(%)で、「耐久財」と「非耐久財」の各項目が発表されます。特に自動車関連部門は時期(セールやキャンペーンなど)によるばらつきが大きいため、実際の経済状況を測るために自動車関連部門を除いた、「コア小売売上高」がより注目されています。

アメリカの小売売上高の概要

発表元 アメリカ商務省経済分析局(BEA)
発表日 毎月15日前後
発表時間

(日本時間)

夏時間:午後9時30分

冬時間:午後10時30分

発表内容 小売業やサービス業の売上高の集計
対象 前月比(自動車含みと自動車除き(コア))

 

なぜ小売売上高が注目されるのか

先ほど説明したとおりアメリカ経済は個人消費のウエートが非常に高く、景気の動向にも直結します。そのため小売売上高の数値が良ければ、アメリカ経済の景気も良好であると判断することができます。

為替相場では景気が良ければ通貨高、景気が悪ければ通貨安になる傾向があるため、小売売上高の結果値次第で相場は大きく動きます。

また、当然ながら個人消費が増えると企業の売上高も増えることになります。売上高が増えると企業は従業員を増やそうとするため、雇用の増加にもつながります。したがって小売売上高は、毎月発表されている雇用統計にも関連しているといえます。

さらに好景気はGDPの増加にもつながるため、将来の景気を予測するために小売売上高を活用することができます。

1月分(2月14日発表)の予想値

ここでは、2月14日に発表される予定の1月分の小売売上高の予想値を述べたうえで、過去の動きを振り返ります。

予想値は「0.3%」

2月14日の午後10時30分に発表予定の1月分小売売上高は、自動車含み・自動車除き(コア)ともに「0.3%」となっています。

過去の予想値と結果、為替の動き

2020年1月に発表された2019年12月分の小売売上高は、自動車を含む数値では予想値と一致しました。また、自動車を除いたコア小売売上高の結果値は予想値を上回りました。10月から12月までは連続で増加していることから、アメリカ経済は徐々に成長を続けていることがわかります。

為替相場では、12月分が1月16日に発表された際、結果値が予想値を上回ったことも一因となり、下の画像のようにドル買いが活発になりました。

2020年1月16日のドル円チャート(赤丸は小売売上高発表時の動き)


チャート引用元:ThinkTrader
2019年~2020年の小売売上高の推移(単位:%)

  2019年

1月

2月 3月 4月 5月 6月
自動車含む 予想値 -0.1 0.3 0.9 0.2 0.6 0.1
自動車含む 結果値 0.2 -0.2 1.6 -0.2 0.5 0.4
自動車除く

(コア)

予想値 0.2 0.4 0.7 0.7 0.3 0.4
自動車除く

(コア)

結果値 0.9 -0.4 1.2 0.1 0.5 0.4

 

  7月 8月 9月 10月 11月 12月 2020年

1月

自動車含む 予想値 0.3 0.2 0.3 0.2 0.5 0.3 0.3
自動車含む 結果値 0.7 0.4 -0.3 0.3 0.2 0.3 ?
自動車除く

(コア)

予想値 0.4 0.1 0.2 0.4 0.4 0.5 0.3
自動車除く

(コア)

結果値 1.0 0.0 -0.1 0.2 0.1 0.7 ?

 

小売売上高の結果予想

この項目では記事の執筆時点で入手できている情報をもとに、2月14日発表の小売売上高の結果予想をしていきます。

 堅調な伸びが予想される?

小売売上高は2019年の10月から堅調な推移を見せているため、小売売上高の指標は今後も同様に伸びていく可能性があります。

予想値を下回る可能性は?懸念材料は?

懸念材料として、新型コロナウイルスの影響も無視できません。2月11日にはアメリカ連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融委員会の公聴会で、新型コロナウイルスの感染拡大に注視していることに言及しました。どの程度の問題になるかは明言しませんでしたが、今後の動きに注目したいところです。

為替への影響

小売売上高の発表時の値が為替相場へ与える影響を解説していきます。なお、予想値と結果値の差が大きいほど為替相場に与える影響が大きいことも留意が必要です。

予想値より高かった場合

結果値が予想値を上回った場合は、景気が良好、または回復基調であると判断されてドル買いがすすみます。したがって、円安ドル高となる傾向があります。

 予想値より低かった場合

結果値が予想値を下回った場合、景気が後退・停滞傾向であるとされ、ドル売りが進み、円高ドル安となる可能性があります。

まとめ

小売売上高は、GDPに占める個人消費の割合が多いアメリカ経済を知るためにはうってつけの経済指標です。特に自動車関連部門を除くコア小売売上高は、景気変動の一端を知るために有用です。

また個人消費と雇用情勢、GDPは密接な関係を持っています。必ずしも連動した動きを見せるわけではありませんが、ある程度の方向性をつかむことができるため、いろいろな経済指標にアンテナを張っておくことをおすすめします。

小売売上高に限りませんが、経済指標の予想値を結果値が上回るか否かでドル円の動きは大きく変わります。トレーダーの皆さんは上手に経済指標を活用し、有利に取引を行っていきましょう。

小売売上高の発表は、2月14日午後10時30分です。

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