最近のマスコミは新型コロナウイルスの報道一色になっています。その中には日本での感染者数の拡大や、いまだに春節明けから再開ができていない中国製造業が日々伝えられています。
そこからのサプライ(供給)がないために工場の稼働をストップせざるを得ない日本の自動車産業や、観光客の激減による旅行業界や、レストランなどの食品業界への打撃が報道されています。従って、今後の経済活動の実態を表す指標はかなり悪くなるだろうと予想されています。
経済指標にはいろいろありますし、各国のそれぞれの数値にも大きなさが出てくるだろうと思います。米国では?EUでは?震源地中国では?
経済活動の実態を正確に表すのはGDP(国内総生産)

このような影響がどう現れているのか?を判断する最も正確なものがGDP(国内総生産)と呼ばれる指標ですが、GDPは通常は四半期に一回のものであり、調査するものも多岐にわたり数値がまとめられるにも時間がかかります。たとえば第一四半期のGDPが完全に出てくるまで四半期経過後何か月も待たねばなりません。
本日発表された日本の第四四半期GDPは-6.3%と予想(-3.7%)を大幅に超える悪い数字でした。10月の消費増税が効いていました。
その結果、日経平均は大きく下がったのですが、もう織り込み済みということで、すぐに戻してしまいました。10月といえば、4か月も前の話なので…。

このように結果発表に時間がかかるGDPは、マーケットで先行きを読んでいるトレーダーには役に立ちませんよね?
トレーダーは先行指標のPMI(購買部担当者インデックス)を要チェック!

そんな時役に立つ経済の先行指標であるPMIというものがあります。
製造業と非製造業それぞれにPurchasing Managers’ Index(購買部担当者インデックス)というものです。
例えば米国では主要300社以上の製造業の購買部担当者に先行きについて聞き取り調査を行います。製造業には生産計画に沿って他社から部品や材料その他を購入する部門があります。
また製造業でなくても文房具や備品、必需品を購入する部門が必ずあります。その購買関係の担当者にアンケートをとったものがPMIです。
PMIは当月分速報値が第3週に、改定値が翌月の第一営業日に発表されますので、非常に有効な経済の先行指標となります。先月分と変わりない場合は50なので、
- 50以上であれば経済上向き⤴⤴
- 50以下であれば経済下向き⤵⤵
という判断になります。今週は欧米のPMI速報値が発表されますので注目です。
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