ドル円急騰の可能性!?GPIFが運用配分率の変更で円安誘導か?

これまで米株と日経とドル円はいつも同じ方向に動いてきました。

日経225といえば、70%が外人勢に牛耳られているマーケットなので、彼らの投資スタイルというのは、たとえば日経平均ショートの場合、為替のヘッジにドル円の売りを行っているので、おのずと日経とドル円は一緒の方向に動くわけです。

日経はもちろん米株と一緒に動いています。

少なくとも今年2月17日の週の前半まではそうだったのですが、その週の後半19日~21日は少し違和感ありました。

株は下がり気味なのに、ドル円は110円30銭のキーレジスタンスを越えて112円21銭まで急騰してしまいました。

トレーダーとしてはリスクオフ=円高のシナリオが崩れると相場の判断が困るし、「まいったな~?!」と思いながら、筆者はこう考えました。

日本は、10月の消費増税、第四四半期のGDPが年率で-6.3%(前期比ー1.7%)と最悪、加えてコロナウイルス勃発でサプライチェーンとしての中国からの部品、材料届かず日本の製造業、陸運、観光業、食品業はズタズタです。

また政府対応のまずさのせいで、新型肺炎が国内でアウトブレークするんじゃないかとの不安等々も加わり、外人勢が日本売りと円買いをしていたと思われますが、ドル円が110.30円を超えたところでショートカバーの円売りがいっせいに出たことに加え、次のような思惑でドル円の投機買いが集中しているのだろうと思われます。

つまり、『ここまで日本経済が悪いなら次回の金融政策決定会合で日銀が量的緩和を決定するだろう』との思惑で円売りが加速し始めているため、と考えられます。」

今の日銀にそんな力が残っているのかな?と考えたのもつかの間、翌週からはまたもと通りになってきました。米株下げ=日経下げ=ドル円下げです。

ただ、米株が上がってもと日経とドル円はそれほど上がらず、米株が下がる時には日経もドル円も下がる、というようないびつな動きです。これは米国金利が急落しているので日米金利差が縮小しているので、ドル円買いにくい…円が強いので日経株価は上がりにくい。

いったい2月17日の週の円安は何だったのだろうか?

あの時のドル円の上昇は急激な一直線の上げでした。実需の買い!2度と下がらないんじゃないか?と思わせるような急騰。

つまり、かなり大きな機関投資家がドルを買って米国債を買いに行ったのだろうと憶測してみました。おそらくそうに違いないと思っています。

というのは、米国10年債利回りが、2月17日の週に0.15%も下がって、10年債は1.3492%と、2016年につけた歴史的最安値である1.321%をターゲットに下がり始めたところでした。

その翌週からは米国でも新型コロナウイルスが意識され始め、株価が下がり始めています。株売りで米国債買いのオペレーションが続いており、その後米株の暴落とともに、同10年債は0.821%まで下落(米国債は買われて)しています。

日本の機関投資家はドル転をして米国債を買った場合は、満期が来るまでは手放さないのでしょうから、投機利益は考えないのでしょうけど、このまま米国債が上昇し続けるのであれば相当利益がでることは間違いない。いいトレードでした!

さて、いったい誰が2/20-21に買ったのか?

と思っているところに、「GPIF月内にも配分見直し」という記事が3/5の日経朝刊に出ていました。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)といえば世界最大規模の日本の機関投資家です。そこが運用配分見通しを変更すると聞けばマーケットでの影響は極めて大きい。現在の運用先は国内債35%、国内株25%、外国債15%、外国株25%の4つです。

GPIFの運用先比率は5年に一度の見直しするのですが、前回の2014年までの配分は国内債60%、国内株12%、外国債16%、外国株12%でした。マイナス金利になってきたので、GPIFは国内債を35%に減らし、株を25%ずつに2倍増としました。

「資産の過半をリスク運用するはいかがなものか?」という意見があったものの、低金利が続くなか他に投資するものがないのが現実。ということで、GPIFは最近CLO(社債のごちゃまぜ)債を大量に購入しているらしいのです。

その話は置いておいて、気になるのは今度導入される新しい配分率です。月内に決定ということで、まだ決まっていないですが、外債の比率を上げる可能性が高いとか。

このオペレーションのメリットは円を売ってドルを買うことになるので、進んでいる円高を食い止めるきっかけになるかもしれないですね。

GPIFの2019年第3四半期現在の総運用額は169兆円ですが、そのうち外債はすでに19%くらいまでの比率になっているものの(この間買ったからか?)25%までの比率に変更することになれば、169兆円の6%=10兆円なので、この額の円売りとなればドル円の急騰もありうる。 

日経もかなり上がるでしょう。

今週はドル円の下げが止まらず105円台に入ってきています。財務相は、民主党政権のときの70、80円台の時のような円売り介入はこのレベルではできないでしょうから、日銀の緩和策に頼るしかありません。ただ、いつまでも2%インフレを達成できない日銀に残された方法は極めて限定的です。

ここは、このGPIFによる運用配分率の変更という手段で円安誘導をさせるのか?月内のドル円急騰あるかも。

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著者プロフィール

ウィンインベストジャパン( https://win-invest.co.jp/ ) 齊藤トモラニ 老舗FXスクール代表。

FX会社主催のセミナー講師としても活躍する。

著書に『簡単サインで「安全地帯」を狙うFXデイトレード』 ロンドンfxの松崎美子さんと一緒にYouTube「fxの流儀」を配信中 <FXの流儀youtubeチャンネル> https://www.youtube.com/channel/UC30w5H2MGSs6wP1YFjPeXBg

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