世界同時株安!コロナショックと過去の株価暴落を比較!

コロナウイルス 中国

武漢ウイルスのパンデミック化で世界の株が暴落していますが、当初はSARSの時やエボラ出血熱の時の株価の下げの大きさや感染者の数や死者、致死率などの比較で議論されてきました。感染者の数では今回の新型コロナウイルスは感染力がSARSやエボラ出血熱よりかなり強いが致死率では低いとか言うことで議論がなされています。

ということで、当初は株価の下げ幅はSARS並みであれば10数パーセントの下げになるとの予測もありましたが、その数値を突破し今では20%以上の下げとなってきています。米株も一日で10%というような歴史始まって以来の大きな下げを記録し本日当たりでは1987年のブラックマンデーの時の下げと並べるような報道も出てきています。

中国のとイタリアで起こったように都市封鎖、そして国全体の移動禁止、中国への渡航禁止、中国からの入国禁止、米国ではヨーロッパからの入国禁止等、流通や旅行などにも直接的な影響が出るようになってきています。当然各国ともインバウンド需要は激減。またサプライチェーンとして中国に依存しすぎている我が国などの製造業にとっては必要なパーツが届かないなど、かなり大きなダメージが出始めています。安部首相もサプライチェーンを中国から国内に戻すようなきっかけにしたいと述べています。

従って冷静に振り返ってみると、新型コロナウイルスは下げの発端となっただけで、今や実体経済に相当な影響が出始めていることによる株価の下げというフェーズ2になったのです。

リーマンショック時の株価の暴落

最も最近で一番株価が下がったのは2008年のリーマンショックの時でした。負債総額約6000億ドル(約63兆円)というアメリカ合衆国の歴史上、最大の企業倒産により世界連鎖的な信用収縮による金融危機が発生したので、FRBは利下げと量的緩和を行なって混乱を防いだ形です。

米国ダウはそれまでのピーク14,198ドル(2007年10月)から6,626ドル(2009年3月)と半年で53%の下げとなって終結しました。

ブラックマンデー時の株価の暴落

それ以前で米国ダウが大きく下がったのは1987年に起こったブラックマンデーでした。この時は2,737ドル(1987年8月)から1,616ドル(1987年10月)の2か月で41%の下げでした。その点では2008年のリーマンショックは53%ですからはるかに大きかったわけです。もっともブラックマンデーの下げはたった2か月の間で41%の下げですからすさまじい暴落でした。

世界恐慌時の株価の暴落

ただ、歴史的に最も大きな下げは前世紀の世界恐慌です。この時の下げは壊滅的でした。381ドル(1929年9月)から41ドル(1932年7月)の3年かかっていますが、なんと89%の下げでした。

コロナショックの株価の暴落

今回の下げは、今のところ2/11のピーク29,568ドルから2/12の21,154ドルへとたった1か月で28パーセントの下げとなっています。

この大事件に対しては今回も欧米の動きは速かったですね。米国中央銀行FRB、英国中央銀行BOEが政策金利を緊急に0.5%下げ、カナダ中央銀行BOCは0.5%、オーストラリア中央銀行RBAも0.25%の利下げを決定したものの株価を支えることにはなりませんでした。

さて、その後資産買い入れ額を増額したりETFの買いなどをFRB、日銀、BOEが行い、そしてECBも資産買い入れ額を増やす準備を決定しています。しかし、まだ効果が出ていません。

なぜ株価の支えにならなかったかというと、もう一つ世界を震撼させた大事件がウィーンから伝えられたからです。2月6日に行われたOPEC+総会で、ロシアが協調減産に反対と表明したことです。これに怒ってサウジアラビアが4月からこれまでで最大の生産量まで増産すると表明したことで、2月9日月曜日だけで原油価格がバレル30ドルフラットへと実に24.5%ダウンの大暴落を記録しています。

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OPEC+が分裂した瞬間でした。

これが今回の世界同時株安のフェーズ2です。

このフェーズ2は金融政策では解決しようがありません。

経済活動は「ヒト」ー「モノ」ー「カネ」と言われます。

リーマンショックはその3つうちの「カネ」の部分に問題が起こったので、中央銀行の金融政策で解決できたわけですが、今回の新型コロナウイルス+原油価格戦争の場合は「ヒト」ー「モノ」に問題が起こっているので中央銀行の緩和策だけで解決できるとは思いません。

ただ、フェーズ2をなるべく早く解決しなくてはなりません。

新型コロナウイルスの猛威を抑えるのと自然減少するのを待つのか、ワクチン開発に期待をするしかありません。原油価格についてはサウジアラビアとロシアが早い段階で減産に合意する必要があります。

そうでないと恐ろしいフェーズ3に入る可能性もあると筆者は考えるからです。

株価の下落に加え、原油価格の暴落。

マーケットの値動きを観ていると尋常ではありません。世界中の投資家、ファンドがキャッシングを急いでいるように見えます。

兎に角、この世界的原油安、株安が続くと、ハイイールド債で資金を集めていた米国のシェールオイルカンパニーの経営に問題が生じるのは時間の問題と言わざるを得ません。石油会社だけでなく銀行からお金を借りることができず、社債で資金繰りをしてきた多くの会社のハイイールド社債がデフォルトとなり、それが多く含まれるCLO(ローン担保証券)を大量に保持している日本の会社、たとえば日本の銀行、地銀、郵貯、GPIF、ソフトバンク、農林中金などなどの経営に直接影響がでることは必至です。

今回は残念ながらリーマンの時のように中央銀行の緩和策で解決できそうな不良債権のサイズではなさそうなのです。

G7、G20の政府はなるべく早い段階で適切な政策を打ち出してほしいものです。

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著者プロフィール

ウィンインベストジャパン( https://win-invest.co.jp/ ) 齊藤トモラニ 老舗FXスクール代表。 FX会社主催のセミナー講師としても活躍する。 著書に『簡単サインで「安全地帯」を狙うFXデイトレード』 ロンドンfxの松崎美子さんと一緒にYouTube「fxの流儀」を配信中 <FXの流儀youtubeチャンネル> https://www.youtube.com/channel/UC30w5H2MGSs6wP1YFjPeXBg

 

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