「スプレッドって何だろう?」
「スプレッドが広いと損なのかな……」
「スプレッドが狭くてお得な取引所を教えて!」
FXトレードの初心者は、そんな疑問を抱えているのではないでしょうか。スプレッドはFXをはじめさまざまな投資分野にある、買値と売値の差であり、これを知っておくことで、トレードを有利に進められることがあります。
今回は、スプレッドを詳しく知りたい人のために、定義や活用法を解説しますので、参考にしてみてくださいね。これを読めば、スプレッドの全体像がわかり、お得なFX取引に生かせますよ。
Contents
FXのスプレッドの基礎知識
スプレッドとはFX通貨における買値と売値の差で、基本的には買値の方が高くなります。そのためスプレッドが大きく開いているほど、その銘柄の売買で利益を確保しづらい仕組みです。
画像は各銘柄の買値と売値を示しており、左側のBidが売値で、Askが買値です。たとえばUSD/JPYは売値が109.910に対し、買値が109.912となり、スプレッドは0.002円となります。
上の図のドル円のスプレッドは0.2銭と示しており、画像内でもっともスプレッドが狭くて取引しやすいことがわかりますね。スプレッドを知るうえで大切な複数の単位や、取引手数料との違いなど3つの詳細情報を解説します。
スプレッドの代表的な単位「銭」と「pips」
スプレッドの単位に厳密な規定はありませんが、「銭」と「pips」のどちらかを使うFX業者がほとんどです。「銭」は0.01円の単位で、通貨ペアの対象に日本円が入っている場合に使います。
現代の経済で使うシーンは少数ですが、FX取引など、小数点単位までの正確な数値を示す必要があるときは今でも「銭」を使うときがあります。
「pips」は日本円が関係しないFX銘柄のスプレッドに使います。米ドルやユーロ、ポンドなどを扱う海外では、スプレッドに「pips」という世界共通単位を使っているFX取引所が多数です。
以上からFXのスプレッドは「pips」が世界共通単位であり、日本のFX取引所では日本円を扱う関係上、「銭」を使うところが多くなっています。
スプレッドと手数料の違いとは?
スプレッド | 手数料 | |
発生プロセス | 買値と売値の差額 | 買主と売主の仲介 |
変動可能性 | 取引所によりあり | なし |
スプレッドは売値より買値が高く、買った時点で売値との差額分をFX業者に払うことになるので、広義の手数料と同じと考える人もいるでしょう。実際はスプレッドもFX業者の利益になりますが、取引にかかる手数料とは異なります。
取引手数料は、売買注文のプロセス完了にかかるので、相場に関わらず一定です。取引所が買主と売主の間に立ち、売買成立を手伝いますが、それにはコストがかかるのでトレーダーからの手数料で補っています。
スプレッドは買値と売値の差で現れる事実上の手数料で、相場に応じて変わることもあります。FX業者のほとんどは取引手数料無料のかわりに、トレーダーからスプレッドとして事実上の手数料を徴収し、運営に充てています。
以上から取引手数料とスプレッドは、株やFXなどの取引所の儲けになりますが、発生プロセスなどの面で違うものです。
スプレッドの制度は原則固定と変動制のいずれか
スプレッドには固定と変動制の2種類があります。固定スプレッドは買値と売値の差が常に一定です。市場の状況が変わっても、買値が動けば売値も連動するので、どの時間帯で取引してもスプレッドの広さに戸惑う心配がありません。
変動スプレッドは買値と売値の差が時間帯により違うのが特徴です。市場変化に応じてスプレッドが広がったり狭まったりするので、時間帯によってお得に取引できることもあれば、損をしやすいケースもあります。
固定型スプレッドの取引所は広がる可能性がないだけお得に思えますが、変動型よりもお得な売買ができない時間帯もあるでしょう。たとえばDMM FXは原則固定スプレッド制により、USD/JPYは0.2銭と決まっています。
一方で変動制のSBI FXトレードは3月20日時点でUSD/JPYのスプレッドが0.09銭とDMMより狭い状況です。ただし状況変化によりSBIのスプレッドがDMMより広くなる可能性もあります。目当ての取引所のスプレッドが固定型か変動型かを確かめることも、選び方のヒントになりますよ。
代表的なFX業者のスプレッドを比較!

お得なFX業者を選ぶには、同じ銘柄でのスプレッド相場を比べることも大切です。時間帯によってスプレッドが変わる取引所も多いので、固定型か変動型どちらを選ぶか決め、そのなかでスプレッドの狭いところに決めることがセオリーでしょう。
FXで人気の銘柄であるUSD/JPYで比べたとき、DMM.com証券やGMOクリック証券、ヒロセ通商などが0.2銭で国内トップクラスの狭さです。このあたりは買値よりも売値が安すぎるという事態が起きづらく、戦略通りの投資を展開しやすい可能性があります。
特にDMMやGMOは多くのインターネットサービスで実績を残す大手グループなので、セキュリティにも優れており、FX取引所でもトータルバランスに優れています。以上からスプレッドの狭さを軸にしつつも、総合的なサービス内容を考えながら選ぶことが、お得なFX取引のポイントです。
FX満足度に関するアンケート調査結果はこちら⇒ 会社別スプレッド比較
スプレッドで比較するFX業者の選び方

スプレッドを基準にFX取引所を選ぶには、固定の中で狭いところへの注目が大切です。取引の数が多いなどほかの要素にも気を配りながら、バランスに優れたところを選びましょう。
この章ではスプレッドに応じてFX取引所を選ぶコツを解説します。
スプレッドは原則固定の中で狭いところが狙い目
FX取引所選びにはスプレッドで損をしづらい場所の見極めが重要ですが、おすすめの基準として「固定かつ狭いか」があります。固定スプレッドのFX取引所は、買値と売値がセットで動くため、相場の急変動による影響を受けづらくなっています。
特定の銘柄で暴騰や急落が起きると、スプレッドが広がり、お得な取引が望めなくなることがあります。しかし固定スプレッドの取引所なら、価格変動に関係なく買値と売値の差が変わらないので、狙った価格での取引を行いやすいといえます。
そのなかで狭いスプレッドを設けていれば、時間帯を問わず相場を把握しながらの売買を進められるでしょう。固定かつ狭いスプレッドで売買しやすいFX取引所の代表例を以下に列挙します。
取引所名 | スプレッド形式 | USD/JPYのスプレッド |
DMM FX | 固定型 | 0.2銭 |
GMOクリック証券 | 固定型 | 0.2銭 |
外貨ex by GMO | 固定型 | 0.2銭 |
ヒロセ通商 | 固定型 | 0.2銭 |
スプレッドだけでなく約定率の高さも比較ポイント
FX取引所はスプレッドが狭いだけでなく、取引成立の可能性を意味する約定率の高さも大切です。約定利率の低い不活発な取引所では、スプレッドが狭くても相場自体の変動が大きくなりやすく、狙った価格での売買ができない可能性があるからです。
約定率が高いほど希望価格での取引をクリアしやすく、スムーズに取引所を使いこなせます。
注文時と取引成立時の価格の違いをスリッページと呼びますが、これが広がりすぎないFX業者は健全と考えられるでしょう。スプレッドの狭さと約定率の高さを両立している取引所の代表例を以下に示すので、参考にしてはいかがでしょうか。
取引所 | スプレッド形式 | USD/JPYのスプレッド | 約定率 |
みんなのFX | 固定 | 0.2銭 | 99.9% |
IG証券 | 固定 | 0.2銭 | 高い |
FXプライムbyGMO | 変動 | 0.8銭 | 100% |
マネーパートナーズ | 固定 | 0.3銭 | 100% |
まとめ

スプレッドとは買値と売値の差を意味し、買値の方が高いことがほとんどです。利益の最大化のため、なるべく狭いスプレッドの取引所を選ぶよう心がけましょう。
FX業者を選ぶなら、登録前に自身が買いたい通貨ペアを決めておき、固定型でなるべく狭いスプレッドの取引所にアカウント登録を行いましょう。スプレッドだけでなく約定率や独自のサービス内容など、ほかの要素も加えた総合的な判断も大切ですよ。
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