暴発寸前!?中国の「南シナ海」実効支配強化

今月初め、南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島付近で、中国海警局の船艇がベトナム漁船に体当たりし、ベトナム漁船を沈没させた事件がありました。

実効支配する中国側では、海警局の報道官は「ベトナム漁船が法に違反して管轄する海域に入ってきた」と一方的に主張しています。

 

それに対し南シナ海での中国による一方的な行政区設定についてべトナムやフィリピンが猛烈に反対していますし、日本の茂木外務大臣も「南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と非難しています。

 

南シナ海の領有権を主張するベトナムは東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国として、南シナ海の紛争防止に向けた行動規範の策定作業を進めていたところでした。

そうした中での衝突に対し、ASEAN外交筋は「中国がけん制してきた」とみています。

中国政府が南シナ海のパラセル諸島やスプラトリー(中国名・南沙)諸島などに新たな行政区を設定したということがいろいろなメディアで伝えられています。

 

中国は、東南アジア諸国連合(ASEAN)や米国が新型コロナウイルスへの対応に追われるこの時期を選んで動いたことになります。

中国軍の動きは活発化しています。

 

特に、米国の空母11隻のうちの4隻の船内で感染が拡がり、空母としてこの4隻が機能していないときでした。

そのうちの一つ、空母セオドア・ルーズベルトの乗組員に感染拡大が拡がりつつあった4月のはじめ、艦長が海軍幹部に支援を求める書簡を送った折に、軽率にも機密文書扱いの手続きを取らなかったことで、この情報が漏洩、万人が知ることになってしまったようです。

もちろん中国側もです。

 

この結果多くの関係者が艦内内部の惨状を知ることとなり、艦長は職から解任されたようです。

4,000人の乗組員のうち100人が感染している段階ではまだ太平洋を縦断しているところだったようですが、その後空母はグアムに寄港、艦長も交代となったようです。

 

従って、直近では東シナ海、台湾海峡、南シナ海経のパワーバランスが中国優位になっていると思われます。

 

日本の地上波ではなぜか報道されませんが、中国の空母「遼寧」が宮古島と沖縄の間の宮古海峡を通過しています。

また、連日のように尖閣諸島近辺では中国海警局の船が航行していますが、1隻は機関砲のようなものを搭載していると伝えられています。

 

また、頻繁に中国軍機が台湾海峡を飛行し始めているとのこと。

さらにまたこのパワーバランスが中国優位に傾き始めたことを受けて、最近人民日報系の環球時報(Global times)はとんでもないことを書き始めました。

「ウイルス感染によって米海軍の世界的展開はすでに深刻な打撃を受けており、東シナ海、台湾海峡、南シナ海ですでに米軍は対処困難になっている。米軍の弱体化した状態はしばらく続く。」

「電磁波によって米艦船の兵器や制御システムを一時的に使用不能にする新しいアプローチもありうるという軍事専門家の見解がある」

「台湾を武力統一する好機」

とまで書いています。

 

この最後の一文は恐ろしいことです。

中国共産党による数10年に及ぶ宣伝工作が功を奏しているようで、中国人のほとんどは台湾併合を良しとしているようです。

 

台湾を取られたら、日本もおしまいだからです。

中東からの原油が来なくなるので、どんな脅しでも飲まざるを得なくなるからです。

尖閣はおろか沖縄まで取られてしまうことにもなりかねません。

 

環球時報(Global times)が、軍事戦略的なことまでオープンに書いているのは、相手の反応を試すためのいつもの中国の戦略だろうとは思います。

米国からのなんのリアクションもなければ、さらにこの地域での軍事拡張政策を推し進めてくると思われます。

 

この中国の活発な動きは、中国の習近平主席が3月10日に武漢市を視察し「ウイルス拡散の勢いは基本的に抑え込んだ」と表明した時期と重なっています。

米欧日や東南アで感染が広がり、各国は対応に追われるようになったタイミングを狙った極めて狡猾な戦略です。

 

ところで、安倍首相は最近の未来会議で次のように発言しています。

「中国などから日本への製品供給の減少による我が国サプライチェーンへの影響が懸念されるなか、一国への依存度が高い製品で、付加価値の高いものは日本への生産拠点の回帰を図り、そうでないものも一国に依存せず東南アジア諸国連合(ASEAN)各国などへの生産拠点の多元化を図る」と発言しています。

それをフォローする形で、108兆円の緊急経済対策のなかで、2,435億円を計上しています。

中国に頼る自動車部品の調達などが滞り、日本企業の活動に重大な影響が出ていたのが原因だったと思われます。

 

それに対し中国は「日本政府の真の願いが暴露された」と噛みついています。

「日米が協調して反中を仕掛けようとしている」「両国が中国からの移転を奨励していることはとんでもないことだ」とも言っています。

 

最近中国への忖度発言が続いてきていた安倍首相の発言はとしては、まれにみる力強い発言でした。

安倍首相が、親中派の多い日本の政治家を抑えて、ここまで言えた背景には米国とのよほどの協調があったに違いありません。

 

その実トランプ大統領はすべての米国企業は中国から撤退することを命ずると言っています。

それをフォローする形で、中国からリターンする米国企業を100%支援する、とクドロー委員長も語っています。

加えて2/10のウォールストリートジャーナル(オンライン版)によると、「ウィルバー・ロス米商務長官は1月30日、中国での新型コロナウイルスの流行によって企業が同国の生産拠点を米国内に回帰させ、職が取り戻される可能性があるとの認識を示した。」と伝えられています。

 

日米と同様に、ドイツのメルケル首相もフランスのマクロン大統領もこの動きを取り始めるようです。

 

中国は、ここのところのマスク外交や医療従事者を海外に派遣して、初期段階でのコロナ情報を隠ぺいしたこと、それによって世界中に感染者をまき散らしてしまったことに対する世界各国の批判から逃れるべく、いろいろな宣伝工作をしているようですが、全部裏目にでているようです。

特にフィナンシャルタイムス紙は、「中国政府は新型コロナ危機に乗じて国際的な立場を高めようとして、逆に手ひどいオウンゴールを喫するということが続いている。」と書いています。

米ウィスコンシン州議会のロジャー・ロス上院議長のもとに、中国政府から一通の電子メールが届いたようなのですが、それがなんと、中国の新型コロナウイルス感染拡大に対する取り組みを称賛する決議案を議会に提案してほしいという依頼だったそうです。

 

中国がコロナウイルスを人工的に作ったという疑惑が流布され、中国は現在四面楚歌の状態のようです、また、中国経済が、中国が公表しているように復活してきたとしても輸出先である日欧米が都市封鎖で経済が死んだ状態です。

中国国内の失業者の増加を止めるすべがないときに、国民の目を外に向けるべく軍事的な活動をさらに活発化させないとも限りません。

中国軍の暴発がないことを祈ります。

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