FXを始めてみたけど、勝てる手法が知りたい!ネットに載っているトレード手法は本当に勝てるのか?
そのような疑問を解決するべく、この記事ではトレード手法の検証を行いました。
トレード手法検証!は「やってみたシリーズ」として始めさせて頂きたいと思います。
今回のトレード手法は、「ゴールデンクロス」です。
FXを始めたばかりの人は、勝てるトレード手法を検索していて、最初に目にするトレード手法ではないでしょうか。
しかし、本当にゴールデンクロスを使えば、FXで勝つことができるのでしょうか。
検証スタート!
Contents
ゴールデンクロスとは

関連記事移動平均線でFXを攻略しよう!使い方や設定方法も徹底解説

ゴールデンクロスが発生するということは、長期的な売りの勢いが弱まって、短期的な買いの勢いが強いということを指します。
デッドクロスとは

デッドクロスが発生するということは、長期的な買いの勢いが弱まって、短期的な売りの勢いが強いということを指します。
ゴールデンクロス検証のための前提条件

さて、ゴールデンクロスの有効性を検証するために前提条件を設定します。
今回の設定は次のとおりです。
トレードスタイル | デイトレード |
通貨ペア | ドル円 |
ロウソク足 | 15分足 |
検証期間 | 2018.1.1~2018.6.5 |
トレード回数 | 100回 |
エントリーポイント | ゴールデンクロス 短期移動平均線:5 長期移動平均線:100 |
利益確定ポイント | デッドクロス |
損切りポイント | デッドクロス |
検証ツール | Think Trader |
ロウソク足は、デイトレードなので15分足を採用し、検証期間は2018年1月1日からの約6ヶ月間に設定しています。通貨ペアは、メジャーなドル円を採用しています。
なお、検証期間は、トレード回数が100回に達した時に終了するものとしています。
今回はゴールデンクロスの検証なので、エントリーポイントは、ゴールデンクロスが確定したタイミングとなります。ロウソク足が確定するまでは、移動平均線も確定してないことになるので、ロウソク足が確定してから、ゴールデンクロスをしたかどうかの判定をするものとしています。
問題は利益確定ポイントと損切りポイントですが、機械的に何pipsと定めるのは難しいため、デッドクロスをした時点で利益確定or損切りをすることとします。
ゴールデンクロスの検証結果!

ゴールデンクロスによるシミュレーション結果はこちらです。
トレード回数 | 勝敗の割合 | pips合計 | pips平均 | |
---|---|---|---|---|
勝ち | 27 | 27% | 1243.6pips | 46.1pips |
負け | 73 | 73% | -1155.6pips | -15.8pips |
100 | 100% | 差引88pips | 期待値0.88pips |
いかがですか?意外と低いと思いませんか?トレード回数は合計100回なので、勝ち回数がそのまま勝率となるわけですが、勝率はなんと27%!
しかし、pipsの合計みると、勝ち分1243.6pips、負け分-1155.6pipsとなっており、最終的な純利益は88pipsとなりました。
仮に1回あたりのトレードを10,000通貨で行っていた場合、8,800円の利益ということになります。
トレード1回あたりの期待値は0.88pipsなので、1回トレードをしたら88円のリターンが期待できるということになります。
結果的にはプラスで終わることができていますが、勝率27%と低いことから、負け続けているときにメンタル的に耐えられるのか?という疑問もあります。
実際のpips損益の推移
実際のpips損益と累計pips損益の推移をグラフにしたものが次のとおりです。
pips損益を見てもらうと分かりますが、コツコツと負けていて、勝つときに大きく勝っていることが分かるかと思います。
また、累計pips損益は最初のうちは負けが続いており、マイナスが膨らんでいますが、後半になるにつれて、勝ちトレードが増えてきて、プラスに転じているという感じです。
トレードをするときは、期待値がプラスの手法をするように言われることが多いと思いますが、期待値がプラスだったとしても、何回もトレードをしないとプラスになりません。
つまり、負けている期間でもいかに期待値がプラスであることの優位性を信じて、ルール通りにトレードをできるかが重要ということになります。
ただし、そもそも期待値がプラスかどうかは、ちゃんと過去のデータをもとに検証する必要があります。
ゴールデンクロスの3つの注意点・特徴!

ここまでゴールデンクロスを検証してみて、気付いた注意点や特徴について解説していきたいと思います。
この注意点や特徴を踏まえて、ゴールデンクロスに別の指標を組み合わせることで、トレード手法の優位性を高めることができるかもしれません。
- シグナルが遅れて発生する
- レンジ相場では勝ちにくい
- トレンド相場では利益が伸びやすい
①シグナルが遅れて発生する
ゴールデンクロスの最大の弱点は、チャートの動きに遅れて、ゴールデンクロスが発生するということです。
ゴールデンクロスは移動平均線のクロスにより発生するものなので、ロウソク足が長期移動平均線を上に抜けても、短期移動平均線は長期移動平均線を抜けていないことが多いです。

また、ロウソク足が長期移動平均線を上に抜けたときに、エントリーをすれば良いのでは?と思うかもしれませんが、その場合、上に抜けたように見える「ダマシ」であることも多いです。

ロウソク足が長期移動平均線を抜けたからと言って、焦ってエントリーしたら、騙されてすぐに損失をかかえるようなことになりかねないので注意してください。
②レンジ相場では勝ちにくい
ゴールデンクロスの2つ目の注意点は、「レンジ相場では勝ちにくい」ということです。
ゴールデンクロスはそもそもトレンドが転換した結果として発生するものです。
つまり、レンジ相場においては、ゴールデンクロスが発生してもすぐにデッドクロスが発生してしまい、利益を得ることができません。

③トレンド相場では利益が伸びやすい
レンジ相場では勝ちにくいゴールデンクロスですが、トレンド相場では大きく利益を伸ばすことができます。
トレード検証結果を見たら分かるように、勝率が27%であるにも関わらず、最終的に損益がプラスになっているのは、勝った時の利益が大きいからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ゴールデンクロスの実際の過去検証をした結果を踏まえて、今後のトレードに活かしてみてください。
最後に、ゴールデンクロスの過去検証のまとめは下記のとおりです。
トレード回数 | 勝敗の割合 | pips合計 | pips平均 | |
---|---|---|---|---|
勝ち | 27 | 27% | 1243.6pips | 46.1pips |
負け | 73 | 73% | -1155.6pips | -15.8pips |
100 | 100% | 差引88pips | 期待値0.88pips |
- シグナルが遅れて発生する
- レンジ相場では勝ちにくい
- トレンド相場では利益が伸びやすい
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