コロナウィルスによる景気悪化が深刻となる世界経済。
世界中で株価の下落や景気の悪化が連日話題となっています。
世界では過去にも同じような経済危機がありました。
その一つであるのがブラックマンデーとよばれるものです。
ブラックマンデーとはどのようなメカニズムで起きたのか、また世界経済にどのような影響を与えたのかを詳しく解説していきます。
- ブラックマンデーはなぜ起きたのか
- ブラックマンデーとコロナショックの共通点、相違点
- ブラックマンデーがもたらした為替や株価への影響
- ブラックマンデーの発生原因と概要について分かる
- 過去チャートをもとに為替や株価にどのような影響を与えたのかが分かる
- コロナショックとの違いや共通点が分かる
ブラックマンデーとは?!
ブラックマンデーとは別名「暗黒の月曜日」と呼ばれる、1987年10月19日(月曜日)にニューヨーク証券取引所を発端に起きた世界的株価大暴落の事を言います。
大暴落が起きたその日に米国の株価指数である「ダウ工業株30種平均」が前週末に比べ508ドル下落し、値下がり率が22.6%と過去最大の下落幅を記録したのです。
この大暴落により日本をはじめとしたアジアやヨーロッパに市場に広がり世界同時株安につながっていきました。


協調政策の破綻
ブラックマンデーの背景には旧西ドイツの利上げによるものだと言われています。
アメリカは当時、巨額の財政赤字に悩まされていました。
その結果ドル高が進行し、それを改善するため1985年に先進国G5にてドル高是正の合意に踏み切ったのです。
この合意は「プラザ合意」と呼ばれています。
プラザ合意では為替をドル安にして貿易の赤字を解消する目的でしたが、それほど改善することはできませんでした。
その後行き過ぎたドル安を解消する目的として「ルーブル合意」という主要国での同意がありました。

しかし旧西ドイツが国内のインフレを懸念して金利を引き上げた事から、合意した国での足並みをそろえることが出来ずその後もドル安が続く結果となったのです。
双子の赤字
1980年代のアメリカは莫大な貿易赤字と財政赤字が並存していました。この2つの赤字が並存することを双子の赤字といいます。
通常、財政収支と貿易収支は逆の方向に動く傾向にあります。
しかし、当時のアメリカは失業率が4%と高い水準にありました。
そのため税収が減り、財政刺激策で内需を増大させたので輸入に頼るようになったのです。
為替は大きなドル高水準であったため貿易赤字が起こり、雇用の減少とともに税収の減少が起きたことから双子の赤字という大きな経済問題に発展していきました。
コロナショックとの共通点と相違点
2020年4月現在、世界はコロナウィルスの感染拡大により大きな経済打撃を受けています。
過去にもリーマンショックなどで世界は大きな経済危機に見まわれてきました。
ブラックマンデーもその例外ではありません。
同じような世界での金融危機には共通点があります。
また、相違点についても下記にて詳しく解説していきます。
先物主導の下げと円高ドル安
ブラックマンデーとコロナショックの主な共通点は「先物主導の下げ」というところにあります。
先物とはある商品(原資産)を将来の決められた日や価格で売買を約束することになります。
通常の株取引のような現物市場と先物市場は連動して動く傾向にあります。
しかしブラックマンデーと今回のコロナショックの際には初めに先物市場に大量の売りが入り下落をしました。
時間差で現物市場が下落したという流れになります。

(引用元:現行通貨換算機能システム USD/JPY 月足チャート)
ブラックマンデーの世界同時株安が起こるとドル円の相場は円買いドル売りに転じました。
当時から安全資産だと認知されていたため、円を保有したいという投資家が増えたものにる動きと考えられています。
また、コロナショックが世間中で感染拡大を見せるようになった2020年2月も同じように急激な円買いが進んだのです。

(2020年1月~4月 USD/JPY 日足チャート)
112円ほどだったドル円が一時101円まで下げました。
有事の際の円買いの意識が強くあったものと思われます。
両者ともに急落後はドルの需要が高まりドル高が進行していきました。
株価下落スピードの違い
ブラックマンデーとコロナショックでは株価下落のスピードに違いがあります。
ブラックマンデーでは危機発生から安値までの下落率は18%となっています。
しかし、今回のコロナショックでは高値からの下落率が28%と大きく下落しているのです。
2020年4月現在ですでにブラックマンデーを超える下落率になっています。
未知のウィルスとの戦いであり、いつ終わるかわからないという投資家の懸念がこのような急下落を招いていると考えられています。
まとめ

ブラックマンデーによる世界同時株安は世界経済に大きな影響を与えました。
危機発生後に日本は大規模な金融政策を取ったことからバブル経済を迎えることになります。
しかし、現在はブラックマンデーを超える勢いの株安が続いている事から世界は大きな金融政策を打ち出して行くと考えられています。
日本に限らず世界は幾度となくこのような経済危機を乗り越えて来ました。今後の動向には特筆して注目が必要になります。
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